蓮昌寺について

蓮昌寺(れんじょうじ)の由来

蓮昌寺は金沢市東山一帯の卯辰山山麓寺院群のほぼ中心に位置する日蓮宗の寺院で、天正10(1582)年、僧日寿によって創建。大本山京都妙顕寺の門末として加越能三国(加賀国・越中国・能登国)触頭をつとめた寺格をもち、加賀藩3代目前田利常の生母、寿福院の帰依所でもありました。

小高い所に建つ山門からは瓦屋根が連なる金沢市街が一望でき、本堂の奥には裏山が広がり、3000坪の敷地をもっています。


金沢三大仏の釈迦如来立像を安置

金沢三大仏のひとつに数えられる丈六の釈迦如来立像を安置しています。丈六とは一丈六尺のことで、高さ約4.85メートルの木彫りの大仏です。造像は元禄年間(16881704)。その姿は、一切衆生に安楽無畏、人々のさまざまな願いをかなえることを誓う「施無畏与願」(右手を上げて手を開いて指を伸ばして掌を見せ、左手は下に垂らしている)の印を示し、仏の誓願の意志を表しています。

享保21(1736)年4月7日、蓮昌寺門前の坂下の町家から出火した大火により卯辰山山麓寺院群も大きな被害を受け、蓮昌寺も本堂が焼失しましたが、幸いにも大仏は難を逃れました。


山門は金沢市指定の有形文化財

植生豊かな樹木は金沢市指定の保存樹林

眼下に市街を眺められる山門は金沢市指定の有形文化財です。城郭の門に多い高麗門で、金沢城の石川門の一の門と同じ型をしています。普通の屋根以外に左右の控柱の上にも屋根があるのが特徴です。

境内の庭にはモリアオガエルが生息し、大ウバユリが群生しています。また、市街地の中にある境内と裏山には植生豊かな森が広がっています。エノキ、モミなどの高木30本、ツツジ、ヒサカキなどの低木2220本、計2250本の樹林、約1000坪は、昭和59(1984)年に金沢市の保存樹林に指定されています。


蓮昌寺の樹林は、卯辰山の緑と一体となって、四季折々に自然の風情と潤いを感じさせてくれます。


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